大分大規模火災 医療、食事、入浴、募金… 復旧復興へ、皆で支える

2025/11/21 10:42 

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 大分市佐賀関の大規模な火災では避難生活の長期化が懸念され、食事や寝床の確保だけでなく、医療体制の維持など多面的な支援が求められている。

 市によると、被災した地域では、住民に占める65歳以上の高齢者の割合が7割を超える。佐賀関市民センターの避難所でも、約100人の住民の多くが高齢者だ。このため、佐賀関病院の医師が火災の発生直後から問診して回り、保健師や薬剤師も派遣されている。

 佐賀関病院で診察も受けられるが、かかりつけ医の診察を希望する人も少なくない。避難していた中家美子(よしこ)さん(73)は「自宅に薬や保険証を置いてきてしまったが、薬剤師の人がかかりつけ医と電話でつないでくれた。病院まで車で1時間くらいかかるので息子に送ってもらう」と話した。

 この他にも、避難所では、温泉の入浴券が配布され、支援物資も次々と届いている。コープおおいたの竹之下梨沙さんは「野菜不足になっているので、今夜は寄せ鍋を振る舞う。行政側の体制が整うまで提供を続けたい」としている。20日には佐藤樹一郎知事が被災現場や避難所を視察し、「あらゆる手段を使って最大限支援していく」と述べた。

 ◇市内各地で募金

 大分市は20日、被災者支援のための募金箱を設置した。市役所本庁舎で寄付した会社役員、木村誠さん(78)は「地元ですので、1日でも早く復旧、復興に役に立ってもらいたい気持ちで来ました」と話した。

 募金箱は本庁舎の他、佐賀関支所を除く、鶴崎▽大南▽稙田▽大在▽坂ノ市▽野津原▽明野の各支所に設置している。【井土映美、城井謙治】

 ◇被災者向け相談窓口

 ◇電気料金等の特別措置

九州電力中津営業所 0120・761・376

    日田営業所 0120・761・377

    別府営業所 0120・761・378

    大分営業所 0120・761・379

    三重営業所 0120・761・380

    佐伯営業所 0120・761・381

 ◇住宅金融支援機構融資の返済・災害復興住宅融資

同機構災害専用ダイヤル 0120・086・353

 ◇火災保険

特約火災保険幹事保険会社 0120・727・110

 ◇団体生命保険

住宅金融支援機構団信専用ダイヤル 0120・086・078

 ◇損害保険

そんぽADRセンター 03・4332・5241

自然災害等損保契約照会センター 0120・501・331

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