日本のクリスマス発祥地とされる山口市を「クリスマス市（し）」になぞらえ、市内各所でイベントを実施する取り組みが始まった。県立美術館北側の亀山公園には、旧山口サビエル記念聖堂をかたどったシンボルモニュメントが設置され、ＬＥＤ電球１２万球によるイルミネーションが輝いている。

　戦国時代の武将、大内義隆が１５５１年、宣教師フランシスコ・ザビエルの布教の願いを受け入れ、翌年、キリストの誕生を祝う「降誕祭」が行われたのが日本で最初のクリスマスとされる。

　山口商工会議所青年部は１９９７年、イルミネーション点灯を始め、２００８年には商議所や市などが「日本のクリスマスは山口から実行委員会」を結成。「１２月、山口市はクリスマス市になる」を合言葉に毎年イベントを開いている。

　１日にあった開幕セレモニーで、伊藤和貴市長が「クリスマス市宣言」をし、聖歌やハンドベルの演奏、幼稚園児の歌などを楽しんだ。イルミネーションは中心商店街やＪＲ山口駅、山口大学などで点灯されており、亀山公園のシンボルモニュメント前では６日午後６時から点灯式を行う。

　中心商店街の「やまぐちクリスマスマーケット」は７日午前１１時～午後５時に開催。約９０店と大学生らが連携し、ステージイベントやクイズなどアトラクションを用意する。

　実行委は、クリスマスを巡る山口の歴史を題材にした劇の制作も目指しており、演出家の串田和美さんを招いた「演劇ワークショップ」を２３日午後６時半から、クリエイティブ・スペース赤れんがで開く。音楽大学声楽科卒の男性３人のボーカルグループ「ル・ヴェルヴェッツ」のコンサートは市民会館で２５日午後６時半から。

　グルメ関連では「恋するピンチョス２０２５」に参加する飲食店３９店がクリスマスオリジナル料理を提供。６日と７日には音楽やバーベキューを味わう「ゆだＸｍａｓ横丁」が井上公園である。

　各イベントの詳細は実行委ホームページに掲載している。【藤田宰司】