自転車の教育ガイドライン公表 年代別に注意点 青切符導入に向け

2025/12/11 13:07 

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 自転車の交通違反に「青切符」を交付し、反則金を納付させる新しい制度が来年4月に始まるのに向け、警察庁の官民連携協議会は11日、自転車に特化した「安全運転教育ガイドライン」を公表した。自転車は運転免許が不要で教育の機会が限られることから、年代ごとに注意が必要なポイントを例示している。

 ガイドラインでは、ライフステージを、未就学児▽小学校1~3年▽小学校4~6年▽中学生▽高校生▽成人▽高齢者――の七つに分類。各年代の事故などの特徴に基づいて、習得が必要な「技能」「知識」「行動・態度」をまとめた。

 具体的には、中学生では、自転車を運転中にスマートフォンを使う「ながらスマホ」の危険性について重点的に説明している。携帯電話の使用による自転車の事故件数が小学生と比べて増加している状況を踏まえた内容とした。

 高校生では、自転車の運転者自身が死傷したり、歩行者を死傷させたりする事故が他の年代より多いことから、ヘルメットの着用や事故時の刑事・民事上の責任を理解させることに力を入れる。成人には自転車の飲酒運転と社会的責任について教育する。

 ガイドラインは警察庁が11日、ウェブ上に新設した「自転車ポータルサイト」で公表。学校や自治体、自転車販売事業者などがガイドラインを活用しながら、交通安全運転教育を担うことを想定している。

 ポータルサイトには年明け以降に、交通安全教室の実施を委託できる事業者や団体のリストを都道府県別で掲載し、教育する側と受ける側のマッチングを後押しする。【深津誠】

毎日新聞

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