皇居・東御苑、入園者4000万人突破 インバウンド需要の拡大続く

2025/12/11 18:55 

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 皇居・東御苑(東京都千代田区)の入園者が11日、4000万人に達した。近年はインバウンド(訪日客)需要の拡大が続いており、今年の入園者は、過去最多を記録した2019年以来の200万人超えになっている。

 4000万人目となった品川区の主婦、山田裕美子さん(50)には、宮内庁の古賀浩史管理部長から、天皇、皇后両陛下の活動を紹介するDVDなど記念品が贈られた。3度目の来園という山田さんは「ただただびっくり。都会のオアシスで、私自身も清らかな心になれる場所です」と東御苑の魅力を語った。

 東御苑は1968年に無料公開が始まった。21ヘクタールの園内では江戸城の天守台など歴史的な遺構のほか、皇室ゆかりの植物も楽しめ、上皇さまの発案で古代種のかんきつ類などを植えた「果樹古品種園」もある。

 外国人の来園者は10年前に比べて倍増した。2024年の年間入園者(約181万人)に占める外国人の割合は56・9%で、初めて半数を超えた。

 宮内庁の西村泰彦長官は11日の定例記者会見で、入園状況の好調ぶりについて「東御苑の素晴らしさを味わっていただくと同時に、皇室に思いを寄せていただければありがたい」と話した。【柿崎誠】

毎日新聞

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