河合塾が「ドルトンX学園高校」開校へ 岩手に本校、海外にも拠点

2025/12/13 12:15 

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 予備校の河合塾グループは9日、岩手県一関市に広域通信制高校を2027年4月をめどに開校すると発表した。生徒の学習の場として、国内外に複数の「地域拠点」を設置。異なる土地で活動することで、「無限の成長」と「何者にもなれる可能性」を身につけてほしいという。

 同グループによると、学校名は「ドルトンX学園高校」で、岩手県に認可申請中。定員は普通科の3学年450人で、校舎は廃校となった旧小学校校舎を活用する。

 歴史、文化の豊かさなどに加え、東日本大震災からの復興の取り組みから、県内が選ばれた。一関、八幡平、釜石、岩手の3市1町、NTT東日本グループ、岩手銀行、スタートアップ企業「NextIWATE」(一関市)などが連携する。

 「自由と協働」を軸とする米国の教育メソッド「ドルトンプラン」に基づく。生徒は1年次に学力や生活力などの基礎固めをする。2年次には地域拠点に最大4カ所、約3カ月間ずつ滞在し、通信学習と共に地域でのフィールドワークを行う。3年次は2年間の成果を総括し、卒業後の進路準備に取り組む。

 一関市の本校のほか、地域拠点は県内連携自治体、東京、沖縄、英国、インド、マレーシアなどに置かれる。

 運営する河合塾学園(名古屋市)の河合英樹理事長は同日の盛岡市内の会見で「学力で選別はせず、探究心を大事にしたい。世界にどのような影響を与えられるか、そんな生徒を求めています」と語った。【高橋昌紀】

毎日新聞

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