女性との性行為を盗撮して動画投稿サイトにアップしたとして、警視庁捜査１課は１６日、いずれも住所・職業不詳の小野洋平（３９）と妻晴香（２８）、養女の凜（２３）の３容疑者を性的姿態撮影処罰法違反（撮影、提供）の疑いで逮捕した。小野容疑者は「一夫多妻」を自称し、以前は凜容疑者を「内妻」としていた。交流サイト（ＳＮＳ）で知り合った別の１０代女性に対する監禁容疑でも逮捕されている。

　警視庁によると、小野容疑者が借りていたマンションの一室からは、盗撮とみられる８６０本以上の動画が見つかった。警視庁は小野容疑者が１００人以上の女性を盗撮し、動画の無断投稿をしていた可能性があるとみて調べている。

　今回の逮捕容疑は２０２４年７月７日、東京都新宿区のホテルで、小野容疑者と２０代女性の性行為を撮影し、２５年１２月８日までに動画投稿サイトにアップロードしたとしている。小野容疑者は容疑を認め、晴香、凜容疑者は黙秘している。

　捜査関係者によると、小野容疑者は２４年６月にＳＮＳを通じて女性と知り合い、当初は小野容疑者が金を払って性交をしていたという。「ネットに性的な動画をアップして月２００万円を得ていた」と供述しているといい、警視庁は２年余りで５０００万円超の収益があったとみている。

　小野容疑者は、別の１０代女性を新宿区のマンションで２カ月弱監禁した疑いで２５年１１月に逮捕された。この女性はスマートフォンや身分証を取り上げられたうえ、「お前は人間以下だ」「イヌ」と言われ、首輪をつけられていたという。逃げ出して警察署に駆け込み、監禁事件が発覚した。

　このマンションへの家宅捜索で押収したスマホ３７台やパソコン３台から大量の動画が見つかり、盗撮の疑いも浮上。動画はホテルの部屋に設置した隠しカメラで撮影したとみられ、晴香、凜両容疑者が取り付ける様子も映っていたという。

　小野容疑者は晴香、凜容疑者のことを「ペンギン」「ウサギ」などと動物名で呼んでいた。精神的に支配下に置こうとしていたとみられる。また、女性を閉じ込めていた部屋には小野容疑者の母親も出入りしていたという。【菅健吾、朝比奈由佳、松本ゆう雅】