増田康宏八段「主導権取って藤井さん苦しめたい」 棋王戦に意気込み

2025/12/16 21:59 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 将棋の第51期棋王戦(共同通信社主催)の挑戦者決定二番勝負第1局が16日、東京都渋谷区の将棋会館で指され、増田康宏八段(28)が斎藤明日斗六段(27)に勝ち、2期連続の挑戦権を獲得した。

 前期は藤井聡太棋王(23)に3連敗して終わった増田八段。

 「前期は消極的な将棋を指してしまった。今期は主導権の取れる将棋を指したい」と悲願の初タイトルへの意気込みを語った。

 増田八段は前期を振り返って、「後手番ではまずまず戦えたが、先手番で無難な戦い方をしてしまった」と分析し、主導権を握れる先手番での戦法を課題に挙げた。

 そこで参考になるのが、9~10月の王座戦五番勝負で藤井棋王を3勝2敗で破り、藤井棋王から二つ目のタイトルをもぎ取った伊藤匠叡王の戦い方だという。

 「前期は藤井さん相手にどう指していいか分からなかったが、伊藤さんは先手番の作戦がしっかりしていて藤井さんを苦しめていた。藤井さんを苦しめるような作戦を見つけて、序盤から勝てる将棋にしていきたい」

 五番勝負は2026年2月8日に松山市で開幕する。

 「前期は初めてのタイトル戦で和服の経験ができた。今期は自分で和服を着られるようにする。藤井棋王は今まで通り強い状態だが、伊藤さんが勝ったのでそれに続かなければいけないと思います」

 伊藤叡王の戦い方に新たな活路を見いだし、藤井棋王に再び立ち向かう。【丸山進】

毎日新聞

社会

社会一覧>