<映画の推し事>第80回毎日映画コンクール候補決定 「国宝」10賞でノミネート!

2025/12/19 18:32 

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 第80回毎日映画コンクールの各賞候補が決まった。日本映画大賞、ドキュメンタリー映画賞、大藤信郎賞は選考委員の討議により、他の各賞は候補作品・者を対象とした投票により選ぶ。映画ファンが選ぶTSUTAYA DISCAS映画ファン賞は投票を受け付け中だ。各賞の受賞結果は2026年1月下旬に発表する。

 「作品部門」候補作は以下の通り。「日本映画大賞」は、5人の選考委員が討議で決定する。「外国映画ベストワン賞」は、投票により決定する。

■日本映画大賞候補作

 ◇「桐島です」

 監督 高橋伴明/脚本 梶原阿貴、高橋伴明/撮影 根岸憲一/美術 鈴木隆之/音楽 内田勘太郎/録音 岩丸恒

 出演 毎熊克哉、奥野瑛太、北香那

 1970年代に起きた企業爆破テロで指名手配され逃亡中の犯人が、死の床で名前を明かした事件を映画化。過激派のメンバーだった桐島は、名前を偽り工務店に住み込みで働き始める。人目を避けながらも、人間的感情に揺れ動く逃亡生活の日常を再現した。

 ◇国宝

 監督 李相日/脚本 奥寺佐渡子/撮影 ソフィアン・エル・ファニ/美術 種田陽平、下山奈緒/録音 白取貢/音楽 原摩利彦

 出演 吉沢亮、横浜流星、高畑充希、寺島しのぶ

 吉田修一の小説を映画化。ヤクザの息子喜久雄と歌舞伎の名門の跡取り、俊介が、歌舞伎俳優として切磋琢磨(せっさたくま)する50年を描く壮大なドラマ。興行収入179億円を超え、実写日本映画の興収記録を更新した。すべての部門で候補入り。

 ◇宝島

 監督 大友啓史/脚本 高田亮、大友啓史、大浦光太/撮影 相馬大輔/美術 花谷秀文/音楽 佐藤直紀/録音 湯脇房雄

 出演 妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝、中村蒼、瀧内公美、永山瑛太

 米軍占領下の沖縄で、米軍基地から物資を盗み出す“戦果アギヤー”のリーダー、オンが姿を消す。別々の道に進んだ元仲間たちは、オンを捜しながら自らの信念を貫こうとする。今に続く沖縄の矛盾を問いかける。真藤順丈の小説が原作。

 ◇旅と日々

 監督・脚本 三宅唱/撮影 月永雄太/美術 布部雅人/音楽 Hi′Spec/録音 川井崇満

 出演 シム・ウンギョン、堤真一、河合優実、高田万作、佐野史郎

 つげ義春の短編マンガ「海辺の叙景」「ほんやら洞のべんさん」を合わせて映画化。離島で旅行者の男女が出会う夏編と、雪深い山中で旅館の主人と女性客がひとときを過ごす冬編。共通点のない2人が心を少し通わせる瞬間を、ユーモアとペーソスを漂わせながら描いた。

 ◇敵

 監督・脚本 吉田大八/撮影 四宮秀俊/美術 富田麻友美/音楽 千葉広樹/録音 伊豆田廉明

 出演 長塚京三、河合優実、瀧内公美

 元大学教授の儀助は気ままな1人暮らし。忍び寄る老いを自覚し、酒場の若い女性や、北から敵が侵入してきたというウワサに翻弄(ほんろう)される。筒井康隆の小説が原作。東京国際映画祭で東京グランプリ、長塚京三の最優秀男優賞。

 ◇日本映画大賞の選考委員

安藤裕康(東京国際映画祭チェアマン)/大石みちこ(脚本家、東京芸大大学院教授)/角田光代(作家)/佐伯知紀(映画映像研究家)/三沢和子(プロデューサー)

 ■外国映画ベストワン賞候補作

「ANORA アノーラ」(ショーン・ベイカー監督)

「エミリア・ペレス」(ジャック・オーディアール監督)

「教皇選挙」(エドワード・ベルガー監督)

「罪人たち」(ライアン・クーグラー監督)

「ワン・バトル・アフター・アナザー」(ポール・トーマス・アンダーソン監督)

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