脱税資金でブランド品購入か インフルエンサー宮崎麗果氏を在宅起訴

2025/12/25 20:01 

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 法人税など約1億5700万円を脱税したとして、東京地検特捜部は25日、インスタグラムを中心に「宮崎麗果」として活動する黒木麗香氏(37)=東京都渋谷区=を法人税法違反などで在宅起訴した。黒木氏が社長を務める広告会社「Solarie(ソラリエ)」(渋谷区)も起訴した。黒木被告は大衆の消費行動に影響を与える「インフルエンサー」として知られる。東京国税局査察部が調査を進め特捜部に告発した。

 関係者によると、納税を免れた資金は、投稿の際に身につけるブランド品などの購入に充てられた疑いがある。黒木被告は起訴内容を認めているという。

 黒木被告は幅広い世代の女性から人気を集め、インスタのフォロワーは約47万人に上る。投稿に美容関連商品のURLを張り、そこから商品が購入されると、商品PRの依頼主側からソラリエに成果報酬が支払われる「アフィリエイト広告」と呼ばれるビジネスをしていた。

 起訴状によると、黒木被告は2021、23、24年の確定申告で、架空の業務委託費などを計上してソラリエの所得約4億9600万円を圧縮し、法人税など約1億2600万円を免れたとされる。22年2月~24年1月には、ソラリエが支払うべき消費税を適正に納めず約3100万円を脱税するとともに、消費税約1400万円の還付を不正に受けようとしたとされる。

 黒木被告は自身のインスタで「多大なるご迷惑とご心配をおかけし、深く陳謝申し上げます」と投稿し、修正申告と納税の意思を示した。

 特捜部はまた、黒木被告の脱税の手助けをしたとして、東京都港区の会社役員、北島義彦(52)と神奈川県大和市の会社役員、相羽友介(44)の両氏を法人税法違反ほう助などで在宅起訴した。ソラリエの架空の業務委託費の計上に関して、北島被告が仲介し、相羽被告が役員を務める会社名義のうその領収書を交付するなどしたとされる。【佐藤緑平】

毎日新聞

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