福男選びの開門役に7年ぶり女性 姪とタッグ、能登の被災地発信

2026/01/09 09:45 

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 西宮神社(兵庫県西宮市社家町)で10日にある恒例の開門神事「福男選び」に2024年の能登半島地震で被災した女性が「開門役」で参加する。女性の開門役は19年に東日本大震災で被災した女性が担って以来、7年ぶりで2人目になる。

 石川県珠洲市出身で同県津幡町在住の特別支援学校教員、小町史華さん(31)。被災直後は避難所で過ごしながら炊き出しや仮設トイレの設営などを手伝ったという。その後、中学生の姪(めい)と結成したユニットで、被災地をバックに歌う姿をインスタグラムにアップし、“被災地の今”を発信し続けている。

 西宮市内のエフエムラジオ局で防災番組を担当するパーソナリティーを通じて西宮神社から協力要請を受け、快諾した。開門役を能登半島地震の被災者が務めるのは2年連続。小町さんは「心の復興の新たな扉を開けることを楽しみにしている」と意気込む。

 8日、打ち合わせのため神社を訪れた小町さんは「能登 復興 珠洲」などと記された法被を身にまとって、西宮神社「開門神事講社」講長の平尾亮さん(49)の案内で本殿に参拝。福男選びのスタート地点になる赤門を確かめ、開門役の説明を受けた。

 開門役は「門押さえ」とも呼ばれ、開門するまで「一番福」を目指す集団にこじあけられないように門を内側から押さえ続ける役目だ。学生時代はウエートリフティングの選手として活躍した小町さん。「能登を代表して全国の皆さんに感謝を伝え、復興へのエネルギーにつながるような奉仕活動にしたい」と笑顔を見せた。

 小町さんは宵えびすの9日午後1時から、参拝客に能登半島地震の被災地の現状や支援への感謝を伝えるメッセージカードを配る。同日午後1時半と午後3時半からは、神社会館で故郷への思いなどを語る。【関谷徳】

毎日新聞

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