訪日客の消費額、初の9兆円台 記録的円安も押し上げ 4000万人突破

2026/01/20 17:51 

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 金子恭之国土交通相は20日の閣議後記者会見で、2025年の訪日外国人客数(推計値)が約4270万人となり、初めて4000万人の大台を突破したと発表した。過去最多を記録した24年の年間数3687万人を大幅に上回った。

 25年の訪日客の宿泊や買い物などの消費額(速報値)も約9兆5000億円となり、過去最高だった24年の8兆1257億円を更新し、初めて9兆円台となった。アジアや欧米など多様な国・地域の訪日需要を取り込んだほか、記録的な円安も消費額を押し上げた。

 一方、25年12月の中国からの訪日客数は前年同月に比べ約45%減となる約33万人となった。マイナスとなるのは新型コロナウイルス感染拡大の影響が続いていた22年1月以来。

 高市早苗首相の台湾有事に関する国会答弁を巡り、中国政府は25年11月に日本への渡航自粛を自国民に要請した。日中間の空路の減便や団体客のキャンセルなどが影響したとみられる。

 金子氏は中国からの訪日客の動向について「引き続き状況を注視していく」と警戒感を示した上で「欧米豪からの旅行者数の伸びも著しく、インバウンド(訪日客)の多様化が進んでいる。戦略的な訪日プロモーションに取り組む」と述べた。

 年間の訪日客数は、第2次安倍晋三政権だった13年に初めて1000万人を超え、16年に2000万人、18年に3000万人を突破。コロナ禍で一時落ち込んだものの、24年に再び3000万人台まで回復した。政府は30年に訪日外国人客数を年間6000万人、消費額を15兆円にする目標を掲げているが、一部でオーバーツーリズムが社会問題化。政府は今年7月から、日本出国時に徴収する国際観光旅客税を現行の1000円から3000円に引き上げることにしている。【杉山雄飛】

毎日新聞

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