生活保護費の追加支給、3月以降に順次開始 最高裁判決受け

2026/02/20 20:20 

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 国が過去に実施した最大10%の生活保護費の減額処分を違法として取り消した最高裁判決を受け、厚生労働省は20日、保護費の追加支給に向けた告示を出した。3月1日以降に順次開始する。各自治体の準備状況や現在の受給状況などに応じて、追加支給の時期は異なる。

 厚労省によると、追加支給の対象は2013年8月~18年9月に生活保護を受けたことがある世帯。減額処分の取り消しなどを求めて提訴した原告約700人、原告以外は300万世帯に上る。

 原告以外の支給時期について、今も生活保護を受けている世帯には26年度中に支給する見通し。現在受けていない世帯については、今年夏ごろから申し出を受け付ける。過去の受給を証明する資料などを自治体が確認した上で追加支給する。

 国は13~15年、生活保護費のうち食費や光熱費などに充てる「生活扶助」の基準額を減額した。最高裁は昨年、この減額で用いた物価の下落率を基にした「デフレ調整」について違法と判断し、減額を取り消した。

 判決を受け、厚労省は判決で適法とされた生活保護世帯と一般の低所得世帯の生活費を比べて見直す「ゆがみ調整」を再度実施した上で、当時の低所得世帯の消費実態を基に2・49%の減額調整を行う対応方針を決めた。訴訟の原告には新たな減額調整分を「特別給付金」として別途積み増して給付する。

 これらの対応に原告は強く反発しており、不服審査請求を申し立てる方針を固めている。【肥沼直寛】

毎日新聞

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