産後すぐの入浴、問題なし 感染リスク高まらず 国立成育研など発表

2026/03/04 09:08 

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 産後の退院直後から湯船につかっても、子宮内膜炎などを引き起こした人はいなかったとの研究結果を、国立成育医療研究センターなどの研究チームが専門誌で発表した。通常は産後1カ月健診までシャワーのみにするよう指導されるが、入浴しても問題ない可能性が明らかになった。

 国内では経膣(けいちつ)分娩(ぶんべん)をした妊婦に対し、1カ月間は湯船につからないように医師らが指導することが多い。しかし、入浴によって子宮内膜炎や会陰(えいん)の傷口への感染を引き起こすリスクが高まる根拠はなかった。

 欧米などでは下半身だけつかる座浴が注目され、骨盤周辺の血流を促進することで、痛みを和らげる効果が報告されている。

 研究チームは2024年8月~25年3月に経膣分娩をした妊婦に対し、324人は退院直後から湯船につかることを許可し、253人はシャワーのみとした。その結果、産後1カ月健診までにどちらの群でも子宮内膜炎と会陰感染症となった人はいなかった。

 許可した群では、75・9%が入浴に対して満足と回答した。シャワーのみの群で満足は19・8%にとどまった。一方、会陰や骨盤の痛みの有無について両群に明らかな差はなかった。

 研究チームは「産後の女性は大きなストレスを抱えながら生活している。湯船につかることでストレスの軽減や生活の質を向上させられると考えている」としている。

 成果は産婦人科学の国際専門誌に掲載された。【渡辺諒】

毎日新聞

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