「カイロス頑張れ」 打ち上げ失敗、それでも上を向き続ける地元
3機目も飛行中断で、悲願達成はならなかった。和歌山県串本町の民間ロケット発射場「スペースポート紀伊」から5日午前11時10分に打ち上げられた小型ロケット「カイロス」3号機は夢半ばに終わった。だが、力強く打ち上がる姿を目撃した見学場の観客や地元の高校生は「感動した」「次こそ成功を」と前向きに話していた。【大澤孝二、加藤敦久】
2024年度に宇宙探究コースを新設した同町の県立串本古座高は期末試験期間中だったが、学校側の配慮で1、2年生約130人が発射場が見える校舎の屋上に集まった。直線距離で約14キロ離れた山裾からカイロス3号機の機体が現れ、ごう音が届くと「カイロス頑張れ」と歓声が上がったが、軌道がぶれて、次第に落胆の声へと変わった。
宇宙探究コースで学ぶ2年の渡部拓宙(たくひろ)さん(17)は「打ち上げが見られて良かったが、道のりの難しさも感じた」と話した。同校では打ち上げの動画中継イベントを試験中の在校生に代わって卒業生らが行った。協力した同校OBで和歌山大観光学部2年の清野健太郎さん(20)は失敗を悲観せず、「地元には宇宙探究コースがあり、ここから将来ロケットに関わる人が出てくれれば」と話していた。
一方、発射場の周辺2カ所の見学場には計約400人が詰めかけた。ロケットが上空に姿を見せると、観客は一斉に興奮した笑顔を向け、飛行の様子を熱心に目で追った。有田川町から家族と訪れた小学2年の崎山結月さん(8)は「和歌山から宇宙へ向けて飛んでいった。かっこいい」と声を弾ませた。
だが、その後、飛行中断が場内にも伝えられた。大阪府枚方市の播磨豊さん(71)は8回目の見学場来訪となる今回も成功を目にできなかったが、「打ち上がったのだから、不成功とは言いたくない」と話した。現在も現役の保守エンジニアで、「宇宙事業は技術者の夢。次も必ず見に来る」と張り切っていた。
長くロケット事業に関わってきた串本町企画課の名田倍也課長(60)は造形作家から贈呈された白い宇宙服に着替えて場内を盛り上げたが、願いはかなわなかった。今春で役職定年するため、同じ部署にとどまるかは分からないが、「どこにいても応援し続ける」と話していた。
今回の結果でも地元のロケット熱は続いている。南紀串本観光協会の宇井晋介事務局長(70)は「楽しみは先に延びたが、延期でもロケットの見学客は多く、期待されていると感じる」と話した。
◇「失敗から学べることはたくさんある」
3号機に搭載した人工衛星5基のうち「HErO(ヒーロー)」を手掛けた広尾学園高(東京都)の3年生、前田昊生さん(18)も串本町内で見守った。「欲しかった結果ではなかったが、失敗から学べることはたくさんある」と前田さん。将来は「ロケットや探査機、衛星の研究に携わりたい」という。【藤木俊治】
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