「足長爺」から1000万円届く 米国で射殺された留学生の両親宅に

2026/03/08 10:45 

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 1992年10月に米国留学中に射殺された愛知県立旭丘高の服部剛丈(よしひろ)さん(当時16歳)の両親宅=名古屋市港区=に昨年10月、匿名の「足長爺」を名乗る人物から現金1000万円が届けられた。届いた現金は剛丈さんの両親が米国から留学生を招くために始めた「YOSHI基金」に積み立てられ、留学生支援に活用される。

 事件は92年10月17日夜に発生。米ルイジアナ州の高校に留学中だった当時高校2年の剛丈さんがハロウィーンパーティーに向かう際、間違えて別の家を訪問し、住人男性に射殺された。

 昨年10月31日午前8時ごろ、母・美恵子さんが自宅の庭にあるテーブルの上に、新聞紙が巻かれた包みが置かれているのを発見。余白には「YOSHI基金に使って下さい。足長爺」と記されていた。近くの警察署に相談し、拾得物として保管されていたが、持ち主が現れないまま3カ月経過したため、今年2月に基金に入金したという。

 YOSHI基金は、剛丈さんの生命保険金などを原資に93年に設立。米国の高校生を日本に招き、銃のない社会を経験してもらいたい――という両親の思いからスタートし、これまでに米国からの留学生34人を支援してきた。ただ、資金不足が課題となり、昨年10月から850万円を目標に寄付を募っていた。

 今後5年以上は継続できる見通しとなり、美恵子さんは「初めはびっくりしたが本当にありがたいこと。米国の子供たちに、銃で身を守らないといけない生活はおかしいと伝え続けたい」と話している。【川瀬慎一朗】

毎日新聞

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