給湯器の無料点検装い高額請求 被害相次ぐ、2業者に業務停止

2026/04/03 17:06 

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 「無料だから」「外から見るだけ」――。無料点検を装ってガス給湯器の交換工事を行い、高額な料金を請求する事例が東京都内で増えている。都によると、高齢者がトラブルに巻き込まれているケースが多く「業者の身元をしっかり確認して、悩んだら関係機関などに相談してほしい」と呼びかけている。

 都は1日、ガス給湯器の交換工事を勧誘した都内の2業者を特定商取引法に基づき、3カ月間の業務一部停止を発表した。

 2業者は共同運営していた給湯器交換サービス「設備えもん」で訪問販売をしていた。訪問の約束を取り付ける「アポインター」と契約担当者「クローザー」で役割を分担し、アポインターが高齢者宅などに飛び込みで営業をかけて訪問日時を取りつけ、クローザーにつないでいた。後日家を訪れたクローザーは「管の色が変わっている。危ない」、「古い給湯器が良い値で売れるので、今なら10万円で下取りする」などと不安をあおったり、値引きを持ちかけたりするなどして契約に持ち込んでいたという。

 さらに、契約取り消しを申し込んだ消費者には、一定期間内に無条件で契約を解除できる「クーリングオフ」期間内でも、「給湯器をすでに発注したからできない」とうそをついていたとみられる。

 2業者についての相談が2024、25年度の2年で約200件、都に寄せられていた。契約者の平均年齢は75・2歳で、中には97歳の事例もあった。平均契約額は約25万円。

 都消費者総合生活センターによると、給湯器の点検商法について相談が寄せられ始めた22年度は61件だったが、24年度は1784件に急増。分電盤(ブレーカー)の無料点検についても年を追うごとに被害が増えており、注意喚起している。【遠藤龍】

毎日新聞

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