28年大河主人公・ジョン万次郎はどんな人? 故郷に伝わる冒険心

2026/04/09 16:30 

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 NHKは9日、2028年に放送する大河ドラマの題名を「ジョン万」とし、主人公の「ジョン万次郎」こと中浜万次郎を俳優の山崎賢人さんが演じると発表した。

 大河ドラマの「主役」となるジョン万次郎とは、どんな人物なのか?(2015年の記事を再構成して掲載します)

 万次郎の偉大な足跡をたどろうと、出身地の高知県土佐清水市にある「ジョン万次郎資料館」を訪れた。

 高知市から車で海岸線を西へ走ること約3時間半。ジョン万次郎像が建つ四国最南端、足摺岬(土佐清水市足摺岬)から望む太平洋は、うねった波がしぶきを上げて岬へと打ちつけ、1914(大正3)年に初点灯した足摺岬灯台から見下ろすと、雄大な黒潮の流れがはっきりと見えた。

 ◇本名は「中浜万次郎」

 幕末に日本人で初めて米国に渡り、開国期の日本と世界の懸け橋として活躍したジョン万次郎こと、中浜万次郎(1827〜98年)。帰国後は、米国で学んだ知識と経験を生かして明治維新に貢献し、坂本龍馬や福沢諭吉らに大きな影響を与えたとされる。

 万次郎は1827(文政10)年、現在の同市中浜の漁師の家に生まれた。1841(天保12)年、14歳で仲間の漁師と出漁中に嵐に遭難し、伊豆諸島の鳥島に漂着。約140日間の無人島生活を経て、米国の捕鯨船に救出されて渡米。英語や測量、航海術、造船などを学んだ。

 1851(嘉永4)年に当時の琉球(沖縄)に上陸。その後は土佐藩校で三菱財閥創業者・岩崎弥太郎らを指導したり、1860(万延元)年には日米修好通商条約の批准書交換のため勝海舟、福沢諭吉らと咸臨丸で太平洋を横断するなど活躍した。

 ◇故郷には銅像も

 足摺岬の北西にある「海の駅あしずり」内の「ジョン万次郎資料館」では、そんな波乱とドラマに満ちた万次郎の生涯を追体験できる。

 館内には、同館にしかないという「ジョン万次郎」の由来にもなった無人島から救出した捕鯨船「ジョン・ハウランド号」の模型などが並ぶ。近くには、若き万次郎が荒れ狂う海に向かって出漁する場面を表現した銅像「萬次郎少年と仲間達の群像」も建ち、その迫力に圧倒される。

 同館の関係者は「どんな逆境でも決して諦めず冒険心を忘れなかった万次郎の精神を感じてほしい」「常に前向きで諦めない万次郎の精神を子供たちに学んでほしい」「万次郎を助け、愛したホイットフィールド船長のように、そうした精神を育む場を作り輪を広げていきたい」と口々に語った。

 その言葉に、現代に脈々と受け継がれている土佐の「ジョン万スピリット」を感じた。【岩間理紀】

毎日新聞

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