小笠原村長、南鳥島の文献調査を容認 核のごみ巡り

2026/04/13 12:40 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 原子力発電所から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場の選定を巡り、東京都小笠原村の渋谷正昭村長は13日、南鳥島で選定の第1段階に当たる「文献調査」を容認する意向を村民向け説明会で明らかにした。「国が文献調査をするか否か判断すべきだ」と述べた。応募や地元の請願を経ずに国が主導して調査を申し入れた初めてのケースで、文献調査が実施されると全国4カ所目となる。

 渋谷氏は13日正午から母島で説明会を開き、考えを述べた。午後7時から父島でも説明する。

 経済産業省は3月3日、南鳥島で文献調査を実施することを村に申し入れた。南鳥島を選んだ理由について「(建設適地を示した)科学的特性マップで好ましい特性が確認できる可能性が相対的に高い地域であり、最終処分施設の地上施設を設置できる未利用地が存在している」などと説明した。渋谷氏は住民への丁寧な説明を求め、経産省と調査主体の原子力発電環境整備機構(NUMO)は同14日と21日に説明会を開催。村民からは風評被害が起こった際の対策や、南鳥島沖の海底で確認されたレアアース(希土類)の開発、島内に基地がある海上自衛隊の活動との両立などについて質問が相次いだ。

 文献調査が実施されれば、北海道寿都(すっつ)町、神恵内(かもえない)村、佐賀県玄海町に続き、4カ所目となる。寿都町と神恵内村では2020年11月から全国初の文献調査が始まり、NUMOは24年11月、寿都町全域と神恵内村の一部を第2段階の「概要調査」の候補地とする文献調査の結果を公表した。

 文献調査の受け入れに伴い小笠原村には最大20億円が交付される。概要調査に進む場合は改めて村長と都知事の同意が必要になる。

 南鳥島は村役場のある父島から東南東に約1200キロ離れている日本最東端の島。全島が国有地で一般の住民は住んでいない。

【柳澤一男、荒木涼子】

毎日新聞

社会

社会一覧>