SNSで中傷、発信者の情報開示遅れに課題 集中議論へ 総務省

2026/05/11 21:21 

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 総務省は11日、SNS上で深刻な問題となっている中傷を含んだ投稿などへの対策について話し合う有識者会議を開催した。発信者の情報を開示させる請求に対して事業者の対応が遅れている課題に関し、新たに作業部会を設置して集中的に議論することを決めた。

 SNSや掲示板などインターネット上で、匿名による中傷を受けたりプライバシーなどの権利を侵害されたりした場合、発信者を特定して損害賠償請求ができるよう、氏名や住所などの発信者の情報をプロバイダー事業者などに開示請求できる権利は「情報流通プラットフォーム対処法(情プラ法)」に規定されている。

 一方、総務省によると、実際の事業者の対応にはばらつきがあるのが実情で、開示までに時間を要するケースが多いという課題があるとする。また、開示された発信者の情報をネット上で公開する「さらし行為」など、新たな権利侵害の発生も問題化しているという。

 新設される作業部会では、こうした課題の原因を分析し、対策を話し合う。

 この日の有識者会議では、中傷を含んだ投稿などの発信や拡散について、発信者の情報開示といった事後的な対応だけでなく、未然に防ぐためにはどうすべきかも議論された。出席者からは「権利侵害のたやすさに対し、救済手段のハードルが高い。それを考慮して権利を侵害させない仕組みを考えるべきだ。行政には、事業者が対策を取るためのインセンティブを考えてほしい」「AI(人工知能)を使い、侮辱的なコメントを投稿しようとすると、事前に警告を出す仕組みを多くのプラットフォームが実装できるための検討が必要ではないか」などの意見が出された。【町野幸】

毎日新聞

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