山梨、医師修学資金貸与の違約金を廃止 裁判踏まえ見直し

2026/06/06 15:15 

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 医師免許取得後に9年間、山梨県内の医療機関で働くことを条件に、大学医学部の修学資金返済が免除される制度について、県は「違約金規定」を廃止する方針を明らかにした。制度は県内の医師不足解消を目的に策定され、9年間に満たず辞めた場合は勤務年数に応じて、最大約842万円の違約金を課すと定めていた。

 違約金規定の廃止に合わせて、県は医師修学資金貸与制度の見直しを発表した。県担当者が医学部進学を目指す貸付申請者と面談し、県内医療に従事する意思確認を行う▽9年未満で辞めても、県内での勤務年数に応じて、返済額を減らす――などが柱で、県内での医療活動を促す考えだ。

 この制度を巡っては、NPO法人「消費者機構日本」(東京都)が「違約金を定めた契約条項は違法」として、条項の差し止めを求め県を提訴。甲府地裁は今年1月の判決で「山梨のように修学資金返還に加えて違約金の支払いを課す自治体はない」と指摘し、原告の請求通り差し止めた。

 長崎幸太郎知事は地裁判決後に「地域医療を支え県民の皆さんの健康と命を守るための制度で、軽々に扱っていただいたら困る。上級審で徹底的に議論したい」と述べ、県は2月に控訴した。

 一方、今月4日の記者会見では制度見直しについて「裁判を踏まえ、質の高い地域医療の確保のために、制度を総合的に見直した」と説明。控訴審への対応については「弁護士と相談したい」と話した。

 県の制度見直しを受け、消費者機構日本は「控訴審をどうするかは県の問題。当機構の問題提起が制度の見直しにつながったのであれば、歓迎したい」とコメントした。【杉本修作】

毎日新聞

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