81年前の実相描く「原爆鉄道の夜」 記憶継承へ、小学校で上演

2026/07/10 10:01 

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 長崎原爆の記憶を伝える劇「原爆鉄道の夜~81年目の愛~」が7日、長崎市立城山小学校で上演された。被爆者の下平作江さん(91)=長崎市=の体験をもとに81年前の実相を伝えた。

 原爆で亡くなった男子学生が現代によみがえり、8月9日に長崎市の道ノ尾駅で女子大学生と出会う物語。松村克弥監督が2025年に製作した。

 この青年のモデルは、下平さんのいとこで、長崎医科大付属医学専門部(現長崎大医学部)1年だった滝川益一(ますいち)さん。原爆に遭った益一さんは友人に抱えられて帰ってきたが、その後、「死にたくない、死にたくない」と言って亡くなったという。劇は下平さんの被爆体験や、益一さんの最期を描いた。

 この日は城山小で4回上演され、全学年の児童が観劇した。2年の岩本美海さん(7)は「劇を見て、もっと平和の世界を作りたいと思った。自分からいろいろな人にあいさつをして、みんなを笑顔にしたい」と話した。

 益一さんのおいの本田魂さん(82)が会長を務める城山小学校原爆殉難者慰霊会の主催。下平さんと共に爆心地から約940メートルの防空壕(ごう)で被爆した本田さんは「世界で紛争が起きている中、日本は80年以上、戦争をしていない。城山小から平和を広げてほしい」と語った。

 松村監督は長崎を舞台にした映画「祈り―幻に長崎を想う刻―」で知られる。上演後、「低学年の児童もすごく一生懸命見てくれた。劇が子どもたちの心に残り、被爆の記憶を残そうと思うきっかけになってくれれば」と述べた。【尾形有菜】

毎日新聞

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