「内部基準」撤廃、組織正常化目指す 北大「追い出し部屋」

2026/10/01 17:00 

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 北海道大理学研究院の化学部門で複数の准教授が「教授会によって組織的に孤立させられている」と訴えていた問題で、化学部門が、学生を配属しないなど准教授らを冷遇する原因となった「内部基準」を撤廃したことが毎日新聞の取材で判明した。部門は同様の問題が起きないようにする新たな組織の運営方針も決定。問題の発覚から2年以上が経過する中、組織が正常化できるか問われている。

 北大関係者によると、化学部門では教授が退職や異動で不在となった研究室に残った准教授らを「旧スタッフ」などと呼んで区別していた。従来は教授が退職した後も新任教授が旧スタッフを引き受け、他大学などでの次のポスト獲得を支援するのが慣例だった。

 ところが、教授会に当たる「講座委員会」は2020年度、慣例を変え、旧スタッフを対象として、新たに学生は配属しない▽居室を移動させる▽新任教授は旧スタッフを引き受けない――などの内部基準を決めた。基準は講座委の教授のみが把握し、24年1月に明らかになるまで准教授以下の教員には公表されていなかった。

 北大ハラスメント対策室は26年7月、旧スタッフの要請を受けた調査で、講座委の対応を「組織的なアカデミックハラスメントに該当する」と認定した。

 部門はこの認定の前に組織運営の改革に着手。新たに「組織運営に関する方針」として6月にまとめた内部文書を毎日新聞は入手した。

 新たな方針では、研究室の教授が不在となった場合、残った准教授や講師が研究室主宰者として教育・研究にあたる。准教授や講師が希望し、受け入れ先の教授の同意がある場合は他の研究室への所属変更を妨げないとした。助教は原則、教授と准教授と協力して組織的な教育研究に参画する。

 学生配属については、原則として各教員に少なくとも1人は付ける。また主体的に研究を継続できる環境の維持を基本とし、十分な研究スペースを確保する。このような方針によって内部基準を撤廃し、「次世代型基幹教育研究組織」への移行を目指すとしている。

 北大と化学部門は毎日新聞の取材に「現在、化学部門では教育研究の質の向上及び組織運営の改善に向けた取り組みを進めているところで、今後も継続的に取り組んでいく」とコメントした。【鳥井真平】

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