受刑者の選挙権制限規定、年内にも初の憲法判断へ 最高裁大法廷

2026/10/15 08:30 

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 禁錮以上の受刑者の投票を制限した公職選挙法の規定が「選挙の保障」を定めた憲法に反するかが争われた訴訟の上告審で、最高裁大法廷(裁判長・今崎幸彦長官)は14日、原告の元受刑者側と国側の双方から意見を聞く弁論を開き結審した。制限規定を巡る司法判断は「合憲」と「違憲」で割れているが、大法廷は年内に判決で初の統一的な憲法判断を示す見通し。

 公選法は死刑の他に懲役、禁錮(現在は拘禁刑に一本化)の受刑者について、犯罪の種類を問わず投票ができないと定める。原告は詐欺罪で懲役7年の実刑判決が2019年に確定し、服役した八木橋健太郎さん(40)。服役中、国政選挙に2回投票できず、精神的な苦痛を受けたとして国に3万円の損害賠償などを求めている。

 1審・東京地裁判決(23年7月)と2審・東京高裁判決(24年3月)はいずれも「実刑の受刑者は法秩序を害した程度が大きく制限は合理的」などとして規定を「合憲」と判断。賠償を認めなかったため、八木橋さん側が上告した。

 一方、上告審の対象外の訴訟では、選挙人名簿への登録を求めた八木橋さん側の訴えに対し高松地裁が26年3月、「受刑者の選挙権を制限せずに選挙の公正を確保することは著しく困難とはいえず、制限するやむを得ない事由は認められない」として規定を「違憲」とする判断を示している。

 八木橋さん側は14日の弁論で、受刑者の選挙権を一律に制限する規定は「選挙の保障」を定めた憲法15条や投票資格の差別を禁じた憲法44条などに反すると主張した。八木橋さんも「刑務所の中でも政治について考え、社会を変えてほしいと願う人がいる。私たちから投票する権利を奪わないでください」と意見陳述した。

 これに対し国側は公明で適正な選挙のためには法秩序を著しく害した受刑者の選挙権を制限することには合理性があると反論した。【安元久美子】

毎日新聞

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