王将社長射殺、被告に無罪判決 求刑は無期懲役 京都地裁

2026/10/16 13:32 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 2013年12月に起きた「餃子の王将」社長射殺事件で、殺人罪と銃刀法違反罪に問われた特定危険指定暴力団・工藤会系組幹部の田中幸雄被告(59)に対し、京都地裁(西川篤志裁判長)は16日、無罪判決を言い渡した。

 検察側は無期懲役を求刑し、弁護側は無罪を主張していた。

 事件は13年12月19日午前5時45分ごろ、京都市山科区の王将本社前の駐車場で発生。被告は、王将フードサービスの社長だった大東隆行さん(当時72歳)を拳銃で撃ち失血死させたとして起訴されていた。

 被告が大東さんを射殺したことを直接示す証拠はなく、検察側は状況証拠を基に有罪立証を試みた。

 検察側は公判で、現場で見つかった2本のたばこの吸い殻から被告のDNA型が検出された▽犯行の準備に使われたとみられる軽乗用車を被告が知人から事件前に借りていた▽犯行時に被告は音信不通の状態だった――といった証拠を列挙し、「被告が犯行に及んだことは優に認められる」と主張した。

 その上で、大手飲食チェーンの社長が射殺されるという事件の特異性、重大性を強調し、「社会に与えた衝撃と影響は大きい」と非難していた。

 周到に準備された計画的犯行であり、「被告が単独で完遂したのではなく、首謀者の存在がうかがわれる」とも言及したが、具体的な動機については説明できていなかった。

 これに対して弁護側は、吸い殻が見つかった場所から、たばこが燃えた際に出るはずの白い灰が見つかっていないと反論した。

 吸い殻は現場で吸われたものではなく、「真犯人」が被告を陥れるために持ち込んだ可能性を指摘。

検察側の立証では、被告が拳銃を発射したという説明に疑いなくたどり着くことはできないと訴えていた。

 被告本人も初公判から一貫して無罪を訴え、最終意見陳述では「謹んで申し上げます。私は本当に犯人ではありません」と述べていた。

毎日新聞

社会

社会一覧>

写真ニュース