イチロー氏、野球殿堂通知式で「動けなくなるまで野球に携わりたい」

2025/01/16 16:06 

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 日米通算4367安打を放ち、日本の野球殿堂入りしたイチロー氏は16日、東京ドーム内にある野球殿堂博物館で行われた通知式で「日本で9年、アメリカで19年プロ野球生活を過ごしたにもかかわらず、日本の野球殿堂に迎え入れていただいたこと感謝します」と喜びを語った。

 イチロー氏は時に感極まった様子で、言葉を詰まらせる場面もあった。「2019年3月、まさしくこの場所、東京ドームで引退の試合を終えてから5年間あっという間でした。ファンの方々が作ってくれたあの瞬間を支えに、引退後もプロ野球に対して未練とか後ろ向きな気持ちなく過ごしてこられました」と振り返った。

 イチロー氏は引退後、高校球児の指導や女子野球の振興に熱心に取り組んでいる。「今は、未来を担う主に高校生、彼らとの出会いを通じてそれが僕の大いなる目標となってモチベーションにもなっている状況です。さまざまな要因から野球が変わっているわけですが、せめて子どもたちが向き合う野球は純粋なものであってほしいと願っています。時代で変わっていくものがあります。変えてはいけないものもあると思うんです。それを強く意識して子どもたちと接していきたい」と思いを口にした。

 現在、51歳ながら、女子高校野球の選手たちと年に1回実戦を行うなど精力的に活動しているイチロー氏。「これからも自分が動けなくなるまで野球に携わっていきたいと考えています」と決意を述べた。【岸本悠】

毎日新聞

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