バイデン氏、超富裕層による「寡頭政治」に警鐘 マスク氏らを暗に批判

2025/01/16 14:36 

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 バイデン米大統領は15日、ホワイトハウスでの退任演説で、トランプ次期大統領と関係を深める大富豪で実業家のイーロン・マスク氏らを念頭に「非常に少数の超富裕層への権力集中」に警鐘を鳴らした。

 バイデン氏は「退任演説にあたって、私に大きな懸念を抱かせる問題について警告したい。非常に限られた超富裕層の人々に権力が集中し、チェック機能が働かずに権力が乱用されれば、危険な結果が生じる」と指摘。「寡頭政治が民主主義や基本的権利、自由を奪おうとしている」と警告した。

 「技術、権力、富の集中」にも言及し、IT大手企業の影響力が「危険を及ぼし得る」と指摘。誤情報があふれ、ファクトチェックが機能しづらい現状に懸念を示した。

 トランプ氏は次期政権の要職や大使にビジネス界から多数の人材を登用。大統領選でトランプ氏に巨額の支援をしたマスク氏は、政府外助言機関「政府効率化省(DOGE=ドージ)」を率いることになっている。【ワシントン秋山信一】

毎日新聞

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