「歴代の思い背負って」 千葉黎明、「戦国千葉」から初甲子園へ

2025/01/24 19:59 

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 3月18日に開幕する第97回選抜高校野球大会の出場校が24日、決まった。各地では、甲子園切符をつかんだ選手たちの喜びが広がった。

 私立の千葉黎明は1923年の学校創立翌年に野球部を創部し、100年超の歴史にして初の甲子園切符。中野大地監督は「今の環境は歴代の先輩や指導者のおかげ。歴代の選手ら指導者の思いを背負って戦いたい」と笑みを見せた。

 国の登録有形文化財にも指定されている講堂で保護者らと固唾(かたず)をのんでライブ中継を見守った選手らは、同校の名前が読み上げられると、表情を緩ませ、ガッツポーズを決めた。

 道のりは平たんではなかった。「戦国千葉」と形容されるように、強豪校ぞろいの千葉県。昨秋の県大会予選では代表決定戦で敗北し、敗者復活戦に回った。山本大我主将(2年)は「そこから『やってやる』と火が付いた」と振り返る。

 守備から試合の流れを作るスタイルで、県大会では6試合でわずか1失策。初優勝して勢いに乗ると、続く関東大会でもベスト4となり、創部以来初の甲子園への切符をたぐり寄せた。

 創立当初は農業を学ぶ学校だった。地域の祭りには部員も仮装して加わるなど、近隣住民にも親しまれている。山本主将は「(甲子園では)八街(やちまた)市民と校歌を歌えるよう頑張りたい」と笑顔で話す。【近森歌音】

毎日新聞

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