驚き喜び爆発 都市部から21世紀枠選出の横浜清陵 選抜高校野球
3月18日に開幕する第97回選抜高校野球大会の出場校が24日、決まった。各地では、甲子園切符をつかんだ選手たちの喜びが広がった。
冬場の練習が難しい寒冷地といった環境的な困難の克服や地域貢献といった要素も加味して、出場校が選ばれるセンバツの21世紀枠は甲子園への出場機会を広げるため、2001年の第73回大会から導入された。横浜清陵は選手間でリーダーを決め、自治会議で意見を出し合ってチームづくりを進め、県立高ながら近年好成績を上げている点が評価され、神奈川県勢として初めてこの枠から、甲子園に出場する権利を射止めた。
今大会の21世紀枠は9校が候補校に残り離島にある壱岐(長崎)と並んで2校選ばれた。雪深い地にある高校なども含まれる中、横浜市という都市部にある横浜清陵はそこまで選出が有力視されていなかった。
それだけに、午後3時半過ぎに山口修司校長がグラウンドにジャージー姿で集まった25人の部員にセンバツ出場を告げると、選手たちは一瞬驚いた表情を見せ、その後喜びを爆発させた。
山本康太主将(2年)は「とてもびっくりした」と興奮冷めやらぬ様子で、甲子園での目標については「優勝は見えていませんが、目の前の相手と戦い抜くだけです」と、力を込めた。
1974年に県立の清水ケ丘高として開校した。04年に大岡高と統合し、横浜清陵総合高に。そして17年に現在の校名となった。卒業生には俳優の斉藤由貴さんらがいる。神奈川県の公立高の甲子園出場は、97年の横浜商以来となる。
チームの指揮を執るのは強豪私立の東海大相模(神奈川)の選手として00年にセンバツ優勝を経験した野原慎太郎監督。昨秋の県大会では、公立高として唯一の8強入りを果たした。準々決勝では昨夏の甲子園に出場した東海大相模を相手に善戦。粘り強い戦いぶりを見せたことも評価を高めた。【宮本麻由、横見知佳】
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