第９７回選抜高校野球大会の出場校が２４日に決まり、沖縄県からは、２年ぶりの出場となる沖縄尚学と、創部３年で初出場となるエナジックスポーツが選ばれた。２０１４年以来１１年ぶり３回目となる沖縄県勢のダブル選出に県内の野球関係者は喜びに沸いた。

　沖縄は野球熱が高く、甲子園出場をかけた県大会決勝ではスタンドが高校野球ファンで埋まる。センバツでの県勢の優勝は過去３回（沖縄尚学２回、興南１回）。だが、近年は有力な選手が県外の高校に進学することも多く、センバツに県勢が選出されないことも度々ある。

　県高野連の真栄田（まえだ）義光会長は今回のダブル選出に「沖縄では大勢の県民が高校野球を一緒に楽しむのが一つの文化になっている。両校の出場が、現在プレーする子どもたちに自信を与え、これから野球を始めようとする子どもたちの道しるべになってほしい」と話し、「実績がある沖縄尚学と、選手自ら考える野球で躍進した新星のエナジックが決勝で対戦したら最高だね」と両校の活躍に期待した。

　玉城デニー知事はコメントを出し、「両校ともに私立学校の独自性を生かした教育を実践し、県の教育・スポーツ水準の向上に大きく貢献している。これまで積み重ねてきた練習の成果を存分に発揮し、すばらしい感動を再び県民に与えてくれることを期待します」と祝福した。【比嘉洋】