浦和実、創部から半世紀で初の甲子園「守り勝つ」 選抜高校野球

2025/01/24 20:03 

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 3月18日に開幕する第97回選抜高校野球大会の出場校が24日、決まった。各地では、甲子園切符をつかんだ選手たちの喜びが広がった。

 私立の浦和実は1975年の創部から半世紀で初の甲子園出場。さいたま市南区にある同校には寮がなく、埼玉県内や隣県から電車通学する選手が多い。生徒数は約2700人という県内有数の大規模高校だ。

 秋の県大会では、準々決勝で甲子園常連校の浦和学院に完封勝ちするなど、破竹の勢いで初優勝。関東大会では、明治神宮大会を制した強豪・横浜(神奈川)に準決勝で2―3と惜敗したが、4強入りした。

 大車輪の活躍を見せたのは、足を高く上げるフォームがひときわ目を引く変則左腕の石戸颯汰投手(2年)。球速は130キロ前後だが制球力が高く、カーブやスライダーなどで強豪校の打線を手玉に取った。浦和実では伝統的に有力投手が背負う背番号「20」の左腕、駒木根琉空(りく)投手(同)とともにチームをセンバツ出場へ押し上げた。

 同校で選考委員会のライブ配信を見守った部員たちは、校名が読み上げられるとガッツポーズをして喜びを分かち合った。小野蓮主将(同)は「大舞台に不安もあるが、甲子園に届かなかった先輩たちの思いも背負って『守り勝つ野球』で挑みたい」と健闘を誓った。【田原拓郎】

毎日新聞

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