日産野球部が活動再開後初の公式戦 都市対抗王者に善戦も敗れる

2025/03/20 13:11 

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 2009年12月限りで休部し、今年1月から活動を再開した社会人野球の日産自動車が20日、JABA春季神奈川県企業大会の初戦で昨夏の都市対抗野球王者の三菱重工Eastと対戦し、2―5で敗れた。活動再開後の初の公式戦に、神奈川・等々力球場では多くの日産関係者が声援を送った。

 新生日産のチーム初安打を放ったのは主将の石毛大地だった。一回2死からしぶとく遊撃内野安打とし、「形は不細工だったが、自分としてもチームとしても良かった」。筑波大から昨季は茨城日産でプレーし、チーム唯一の社会人野球経験者が引っ張った。

 若手を多く起用した三菱重工Eastに2点を先行されたが、七回に小柴滉樹(専大)、代打の角田蓮(駒大)の連続適時長短打で追い付く。角田は「技術より気持ちだと思った。逆転の雰囲気は作れたが、あそこで勝ちきる強さをつけたい」と振り返る。

 先発し六回まで2失点と粘投していた右腕・砂川羅杏(共栄大)は七回に2ランを浴びて降板し、「新しい歴史を作る最初の試合なので、フレッシュに、恥じないプレーをしたいと思った。自分の持ち味も出せたが、打たれてしまったのはまだ足りない部分。レベルアップしたい」と話した。

 伊藤祐樹監督は「日産のユニホームを着て、グラウンドに立って指揮を執るなんて、サラリーマンの時は想像もつかなかった」と述べ、選手たちには「このぐらいはやってもらわないと困る。試合運びには大きな差があったが、良い戦いはできた」と手応えも口にした。【円谷美晶】

毎日新聞

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