優勝の阪神・藤川監督「何が強かったか分からない、それが強さ」

2025/09/07 23:14 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 プロ野球のセ・リーグは7日、阪神タイガースが阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)での広島戦に2―0で勝利し、2年ぶり7回目の優勝を果たした。1年目の藤川球児監督は球団初の新人監督優勝となり、胴上げされ、5回宙を舞った。

 藤川監督は試合後の優勝インタビューで「心強い選手たちです」とナインをたたえた。インタビューの主なやり取りは次の通り。

 ◇「ドジャースとカブスも倒したので」

 <率直な思いを聞かせてください>

 いやあ、選手たちが強いわ。

 <胴上げで5回、宙に舞った>

 ファンの皆様を代表して胴上げされている気持ちでした。最高の気持ちです。

 <「虎道を進め」というスローガンを掲げた>

 毎日が非常に長く感じるかなと思いましたが、昨日まで(テレビ中継で)解説をしていたような、一瞬で過ぎ去った1年でした。

 選手たちが常に練習して、自分たちの技術に磨きをかけていたので、ゲームに責任を持って出てもらいたいと思っていました。心強い選手たちです。

 <先発、リリーフ陣と、鉄壁の投手陣を作り上げた>

 坂本、梅野と、2人が精いっぱいやってくれた。どんな投手が出ても素晴らしい成績を残せたのはキャッチャーのおかげですね。

 <九回に岩崎優投手がマウンドに上がる際、藤川監督のなつかしい登場曲が流れた>

 (その時はベンチの)後ろで隠れていました。現役でともにプレーした選手たちもいるので、選手の気持ちになりそうなのをぐっとこらえて、この仕事(監督)を務めていたので、とにかく選手に助けられました。

 <打線も頼もしかった>

 たくさんのチームが打線変更などをしながら、その日のベストな布陣を組んでいますが、タイガースの場合は、その日しか(球場に)来られないファンの方々が伝統的にいます。

 今の選手たちはそれをしっかり理解していますから、どうしても(試合に)出なければいけないと思う選手が、(球団創設)90年の歴史のおかげで育ってきています。ぜひまた、甲子園で楽しい試合を見てほしいですね。

 <マネジメントで難しかった部分や、やりがいは>

 難しさは、選手たちとの距離感、それからOBの先輩方から距離を置いて、没頭する形でグラウンドに立ち続けたので、そこはお許し願いたいと思います。

 <2リーグ制以降、日付の上では史上最速での優勝になった>

 何が強かったかっていうことがまだ分からない。そのあたりが本当の強さだと思います。地味に見えるゲーム、1―0のようなゲームを取るために、選手たちがコーチたちと連携して、見えないところでいろいろなことをやってくれました。

 <クライマックスシリーズ(CS)に向けて>

 143試合はペナントレースという競技。1チームだけ、我々がリーグチャンピオンです。CSは私たちにとっては別のステージになります。リーグチャンピオンというのは絶対に消えないので、誇りを胸に、また別のゲームを戦っていきます。

 <世界一とも言われるファンに一言>

 3月には(米大リーグとのプレシーズンゲームで)ドジャースとカブスも倒しましたので。タイガースの伝統を今後につなげていただいて、世界に誇れる阪神タイガースにしていきましょう。

毎日新聞

スポーツ

スポーツ一覧>