◇○ソフトバンク２―１日本ハム●（２０日・みずほペイ）

　試合後、喜ぶソフトバンクナインを見ながら、日本ハムの中軸・郡司裕也は「去年も同じものを見たな」と悔しがった。だが、同じカードだった昨年は３連敗で終わったが、今季は２連敗からの３連勝で最終戦まで粘った。確実にチーム力は上がっている。

　最たるものは若手の飛躍だ。初戦に続いて先発した達孝太は高卒４年目。今季初めて先発ローテーションに入り、８勝を挙げた新人王候補だ。本人は「すごくいい経験ができた」と手応えを感じている。野手でも、郡司や新人の山県秀らが力をつけ、選手層はさらに分厚くなった。

　就任４年目の新庄剛志監督も「（ソフトバンクの戦力に）引けを取っていない」と断言。その上で「２チーム（分の選手を）作れた。１チームに絞って強いファイターズにしたい」と続投する来季への展望を語った。

　調子の良い選手を上手にやりくりしながら勝ちを積み重ねてきた印象の強い新庄日本ハム。オーダーを固定した最強チームを形成した時、どれほど魅力的な野球を見せてくれるだろうか。【岸本悠】