<デフリンピック>一度は諦めたバドミントン パパがデフリンピックで見せた雄姿
父親としての自分を優先するために、アスリートは「引退」したつもりだった。だが、競技への熱意は消えなかった。再び立ち上がったパパは、子どもたちの目の前で全力プレーを見せた。
東京デフリンピックのバドミントン男子ダブルスに出場した太田歩選手(34)=ジェイエア=は、2人の幼い子どもを育てながら、アスリートとしての生活と両立させてきた。
2021年2月、第1子の長男が誕生した。翌年5月には、ブラジルで行われた前回のデフリンピックに出場した。
ダブルスは今大会と同じ沼倉昌明選手(トレンドマイクロ)とペアを組み、準決勝に進んだ。ところが、日本選手団から新型コロナウイルスの陽性者が続出したことを受け、日本は大会途中で全競技の出場を辞退した。
当時、妻のおなかには第2子が宿っていた。幼い子どもが2人に増える生活に向け、家庭を優先するために下した決断は、ブラジル大会の終了に合わせた「現役引退」だった。
およそ約半年後の22年10月、今度は女の子が生まれた。ほぼ時を同じくし、25年デフリンピックの東京開催が決まった。
育児に追われながらも頭の中から消えなかったのが、ブラジルで味わった途中棄権の悔しさだった。
「もう一度、今度は決勝の舞台に立ちたい」。率直な気持ちを妻に打ち明けると「もう一回頑張っておいで」と背中を押してくれた。
約1年間の「育休」を経て再びラケットを握った。急速に成長する周囲の選手と実力差が広がったように感じ、「日本代表に選ばれるか、不安があった」。
練習が最優先の日々が戻ってきた。練習に出かけるとき、子どもに「バイバイ」と言われるたび、「もどかしさと、離れがたい気持ちになった」。家族との時間を犠牲にして練習を重ね、再び日本代表の座をつかんだ。
21日の男子ダブルスは準決勝で敗れ、悲願の決勝進出にはあと一歩及ばなかった。3位決定戦では、大きな声を上げながら何度も何度もスマッシュを打ち込んだ。しかし、粘るタイのペアに敗れ、4位に終わった。
競技生活は「今大会で本当に最後」と、復帰した時から決めていた。これからは、ずっと我慢してきた子どもとの時間をたっぷり作ろうと考えている。
「(これまであまり遊べなかったけど)『パパを嫌いにならないで』と伝えたい。これから親バカになりたい」。試合後にそう話した太田選手は、コートで相手に立ち向かう姿とまるで別人のように優しい表情だった。【川村咲平】
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