海外からも選手が参加 学生剣道オープン大会、20日に岡山で開幕
第19回全日本学生剣道オープン大会(全日本学生剣道連盟主催、毎日新聞岡山支局など後援)は20、21日に岡山市北区のシゲトーアリーナ岡山で開催される。「予選なしのオープンスタイル」の同大会には、七つの国・地域から総勢22人の国際招聘(しょうへい)選手たちも参加する。世界各地で研さんを積み、剣道の本場・日本で大会に挑む選手たちに意気込みを聞いた。【大村健一】
大会前日の19日、海外から来日した選手や国内の大学で剣道に励む留学生選手らは岡山市内を観光した。大会を主催する全日本学生剣道連盟が、文化面での国際交流を目的に、地元の学生らと協力して企画。海外選手らは日本三名園の一つ「後楽園」や岡山城などを見学した。
ガイドの案内で岡山の歴史を学んだ、男子二段以下の部に出場する香港中文大の朱文傑(しゅ・ぶんけつ)さんは「今日はいい一日になりました。大会では優勝を目指して頑張り、負けても糧としたいです」。女子三段以上の部に出場するため、カナダから来日した神谷優花さん(ブリティッシュコロンビア大)は、母が日本出身。「岡山に来たのは初めてで、黒いお城が印象に残りました」と笑みを浮かべた。海外選手らはその後、会場に向かい、試合前の最終調整に汗を流した。
◇世界に門戸を広げ、国際化に貢献
オープン大会は全日本学生剣道連盟に所属するすべての選手が出場でき、1000人を超す学生たちが集う大規模な大会。男女とも二段以下は個人戦、三段以上は3人制の団体戦で競う。一昨年から海外の大学に所属する学生にも門戸を拡大。剣道の国際化にも一役買っている。
女子二段以下の部に出場するシュタイナー・タビタさんはスイス出身で、現在は法政大大学院で公共政策を学ぶ。高校時代に交換留学で訪れた神戸で剣道を知って、その魅力に引き込まれ、帰国後も剣道を続けた。「スイスは女子の剣道人口が少ないけれど、みんなが家族のようにまとまり、欧州の大会などに参加しています。こんな大きな大会に出られるのは久しぶりなので楽しみです」と試合を心待ちにしていた。
男子三段以上の部に参加する大地ソーソーさん(カナダ・ヨーク大)は、「歴史ある日本のきれいな剣道と比べ、カナダは個人個人がそれぞれ自由な剣道をしている印象がある」。母の母国で開催される大会では、岡山理科大チームの一員として出場するといい、「他の皆さんの迷惑にならないよう、気をつけて勝ちたいです」と意気込んだ。
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