<金利ある世界>住宅ローン金利上昇へ 三菱UFJとみずほ、短プラ2.125%に引き上げ

2025/12/19 22:09 

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 日銀の追加利上げを受け、三菱UFJ銀行とみずほ銀行は19日、変動型の住宅ローン金利や企業への貸出金利の指標となる「短期プライムレート(短プラ)」を現行の年1・875%から2・125%に引き上げると発表した。各銀行の変動型の住宅ローン金利は短プラに一定程度の金利を上乗せした水準に設定しているため、今後は短プラを反映して変動金利が上昇する見通しだ。

 いずれも来年2月2日から適用される。既に借り入れている人は、早い人で来春以降の返済分から新しい短プラを反映した金利となる見通し。2025年1月の日銀の利上げを受けて、同年3月に引き上げて以来。

 三井住友銀行も引き上げの方向で検討している。

 一方、3行は普通預金の金利も来年2月2日から0・2%から0・3%に上げると発表した。

 銀行は一般的に4月と10月の年2回、既存の変動型住宅ローン金利を見直す。今回の短プラ引き上げに伴い4月に金利引き上げを決定し、その数カ月後に新金利を適用する見通しだ。

 国内最大の住宅ローン比較診断サービス「モゲチェック」が主要なネット銀行、メガバンク、地銀を調査したところ、25年12月時点の変動金利の平均値は0・78%(基準金利から優遇幅を差し引いた適用金利)。今回の利上げ分の0・25%程度が上乗せされ、新金利は1%前後になりそうだ。

 返済額を5年間は据え置く「5年ルール」が適用されている場合は、金利が上昇してもすぐに毎月の返済額は増えない。ただし同じ返済額でも、利息の支払い割合が増え元本の減りが遅くなるので注意が必要だ。

 住宅金融支援機構が25年春に実施した調査では、住宅ローンを新規で組む人の79%が変動型を選んでいた。【山口智、古屋敷尚子】

毎日新聞

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