「良いこと挙げるなら…」殿堂入りの栗山英樹氏、大谷翔平の活躍触れ
野球殿堂博物館(東京都文京区)は15日、今年の野球殿堂顕彰者を発表し、競技者表彰のエキスパート表彰で、2023年の第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で監督として日本代表を優勝に導いた栗山英樹氏(64)が選ばれた。
現役時代は決してスター選手ではなかった栗山英樹氏が今回殿堂入りに至ったのは、指導者としての素晴らしさを評価されたものだ。「(殿堂入りは)本当にありがたいことだけど(自分は)どうかな……」と謙遜するが、誰にも負けない偉業を成し遂げている。日本ハム監督時代、大谷翔平選手(31)=米大リーグ・ドジャース=を、投打「二刀流」の芽を摘まずに育て上げたことだ。
栗山氏は当初からピッチャー大谷、バッター大谷の「二人」が間違いなくトップレベルでやれると確信していた。だからこそ、「誰もどっちかやめましょうと言えない感覚」だったという。ただ、「一番大切な体を壊さないこと」は重視し、コンディション面には気を配った。
育成当時は反対する声もあったが、「(体が)元気でやり方さえ間違えなければ(二刀流は)できる。翔平がそう思わせてくれた」と一緒に歩み続けた。
栗山氏が監督として勝ち取った最大の名誉は、野球日本代表「侍ジャパン」を率いた第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)制覇だろう。だが、本人が「良いことを一つ挙げるなら」と前置きして触れたのは、やはり大谷選手のことだった。
日本一になった2016年のペナントレース。7月のソフトバンク戦に「1番・投手」で起用した大谷選手が先頭打者本塁打を放った。「初球ホームランを打ったのは一生忘れないな」と懐かしんだ。
大谷選手は米大リーグで歴代2位の4回、最優秀選手(MVP)を獲得するなど活躍を続けている。「こちらが想像する以上のことを試合で起こす。世界のトップに立つロマン。今まで見たことがない野球の面白さを体現してくれている」と教え子をたたえた。
3月の第6回WBCでは、その大谷選手を擁する日本代表が史上2度目の連覇に挑む。「日本の先輩方が長きにわたって作ってくれた歴史の中で、勝ちきってくれると信じている」と侍たちにエールを送った。【岸本悠】
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