NearMe、「シェア乗り車両」運行開始 羽田・成田空港まで送迎

2025/01/27 10:13 

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 1台のタクシーに複数人が同乗する「シェア乗り」のサービスを提供する「NearMe(ニアミー)」は23日、トヨタ紡織が開発するコンテンツ体験支援システムが搭載された車両の運行を始めた。自宅などから羽田空港や成田空港まで送迎する。個室のような快適な空間を提供することで、移動時間の価値を高めたい考えだ。

 ニアミーは、人工知能(AI)を活用して最適なルートを効率よく結ぶほか、相乗りによって通常のタクシー運賃の半額以下で利用できる。2019年8月から始めた空港送迎型のサービスは延べ90万人以上が利用している。

 今回導入する車両は、位置情報を基に、座席前部に設置された液晶画面にコンテンツを提供。東京スカイツリーなどの観光スポットに近づくと、紹介映像などが流れる。乗客の性別や年齢、居住地、乗車目的の属性に合わせてコンテンツを変えることもできるという。

 また、プライベート空間を重視するため、同乗者の視線を遮るシェードや、個々の座席に届く音響設備も搭載した。ワゴン車の8人分の後部座席を4人分の個別シートに改造し、1人あたりのスペースを確保。左右の座席を前後にずらし、乗り降りのしやすさにも配慮した。

 1台の導入から始め、拡大を検討する。ニアミーの高原幸一郎社長は「乗客に合った情報を車内で出すことで、旅行の体験価値を最大化していく」と話す。

 シェア乗り車両のほか、ハイヤー事業を手がける「日の丸リムジン」もトヨタ紡織のシステムを取り入れた車両を2月中旬ごろに導入する予定。宿泊先のホテル情報やルート上の観光スポットの歴史などを学べるコンテンツを搭載する。【佐久間一輝】

毎日新聞

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