Googleのオンライン広告も独禁法違反 米連邦地裁が判決

2025/04/18 10:11 

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 米連邦地裁は17日、グーグルがオンライン広告サービスを独占し反トラスト法(独占禁止法)に違反しているとの米司法省の訴えの大半を認める判断を示した。グーグルは控訴する方針だが、関連事業の売却を求められる可能性がある。グーグルはネット検索でも同様に独禁法違反の判決を受け、米司法省から事業売却を求められている。

 訴訟で司法省側は、①ウェブサイトでオンライン広告枠を販売するメディアなどへのサービス②オンライン広告を出稿する企業へのサービス③両者の広告取引をつなぐサービス――の三つでグーグルが市場を独占していると主張。地裁はこのうち①と③が独禁法に違反していると認定した。

 グーグルは2008年にこのサービスを提供する企業を買収し、独占的な地位を築いていた。

 米紙ニューヨーク・タイムズによると、現在グーグルはこのビジネスで年間310億ドル(約4・4兆円)の収入を得ている。親会社アルファベットの年間売上高のほぼ1割に匹敵する規模だが、司法省は関連事業の売却を求めている。

 グーグルは、ネット検索を巡っても24年8月に地裁から独禁法違反の判決を受け、米司法省からネット閲覧ソフト(ブラウザー)「クローム」の売却を求められている。相次ぐ敗訴で、ネット検索と組み合わせオンライン広告市場を席巻してきたグーグルのビジネスモデルが崩れる可能性がある。【ワシントン大久保渉】

毎日新聞

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