コメ価格値下がり 銘柄米は「今後も極端に下がることはない」
農林水産省は12日、4月28日~5月4日に全国のスーパーで販売されたコメ5キロ当たりの平均価格(税込み)が4214円だったと発表した。前年同期より約2倍で2108円高く、過去最高値だった前週より19円安かった。スーパーのコメ価格は小幅だが、18週ぶりに値下がりに転じた。農水省は販売数量の3割以上が政府備蓄米を含む割安なブレンド米だったとみている。値下がりが続くかが今後焦点になる。
政府は3月中旬以降、備蓄米計約21万トンを順次放出。農水省によると、4月13日までにスーパーなどの小売業者に届いたのは3018トン(1・4%)だったが、徐々に店頭に並ぶ量が増えているとみられる。
備蓄米は「ブレンド米」や「複数原料米」と表示され、他のコメと交ざって販売されている。5キロ当たり税込み約3500~4000円の価格帯が多いという。
全てのブレンド米に備蓄米が含まれているわけではないものの、農水省によると、価格と一緒に集計している販売数量を分析すると、ブレンド米の比率は3月10日の週は19%だった。3月中旬から備蓄米が順次放出されると、4月7日の週は24%▽4月14日の週は28%▽4月21日の週は31%――と徐々に増加。今回の28日からの週も3割を超える比率だったとみている。
これまで2回の入札で放出した計約21万トンのうち、約94%に当たる約19万9000トンを落札した全国農業協同組合連合会(JA全農)によると、5月8日時点で約32%(約6万3000トン)を卸売業者に出荷している。農水省はJA全農に対し、卸売業者らに前倒しで供給するよう求めており、割安な備蓄米の流通量拡大に伴い、さらなるコメ価格の値下げも期待される。
東北大大学院の冬木勝仁教授(農業市場学)は「安い備蓄米が小売りの末端まで回り出したということだろう。一方でコシヒカリなどの銘柄米は高止まりしており、全体として小さな下がり幅になったのではないか。銘柄米の取引価格は相当高く、全体のコメ価格は今後も極端に下がることはないだろう」と指摘した。【中津川甫、渡辺暢】
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