「緊急事態だ」 小泉農相、野村元農相の苦言に反論 備蓄米巡り

2025/06/01 16:14 

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 随意契約による政府備蓄米の売り渡しを巡り、自民党の野村哲郎元農相が党の農林部会に諮らず進めたことに苦言を呈したことについて、小泉進次郎農相は1日、「緊急事態だ。じっくり議論をした上でないと動けないと言われたら、この結果は出せない」と反論し、理解を求めた。

 備蓄米を販売する東京都内の小売店を視察後、報道陣の取材に答えた。

 かつて党農林部会長を務めた小泉氏は「ルールは存じ上げているつもり」と前置きした上で「(従来の一般競争入札から)随意契約に切り替えることも党に諮らなければいけないとしたら、5月31日に備蓄米が店頭に並ぶことはなかった」と指摘した。

 また「やることなすこと一つ一つを党に諮らなければいけないと言ったら、誰が大臣になってもスピード感を持った大胆な判断はできない」と強調。あらかじめ党内で審査する法案や予算などと違い、今回のような対応は「大臣の権限の中で政省令の改正や運用を決めるべきことだと思う。私はこれがルールだと思う」と述べた。

 野村元農相は5月31日、鹿児島県鹿屋市の会合で、党の議論を踏まえずに随意契約を決めた小泉氏に対し「ルールを覚えてもらわないといけない」などと苦言を呈していた。【佐久間一輝】

毎日新聞

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