三菱UFJ銀行員の金商法違反疑い、監視委が告発断念 証拠そろわず

2025/06/04 17:02 

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 証券取引等監視委員会は4日までに、三菱UFJ銀行の行員が顧客企業の株式の公開買い付け(TOB)に関する未公開情報を親族に漏らした疑いがあるとして強制調査に着手した案件について、東京地検特捜部への告発を断念した。関係者への取材で判明した。

 監視委は2024年5月、金融商品取引法違反容疑で行員宅や同行本社などを強制調査。行員がインサイダー取引に関与した疑いがあるとみて調べていた。

 関係者によると、未公開情報を元に株取引をした親族は、別の親族を介して情報を「また聞き」したと認定。同法の規制対象外の2次受領者とされ、行員も任意聴取に関与を否認していた。一連の調査の結果、告発に足る証拠がそろわなかったという。

 監視委が調査を終了することは行員側にも伝わっている。【山田豊】

毎日新聞

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