関西電力、美浜原発の新増設に向けた地質調査再開を発表

2025/07/22 13:23 

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 関西電力は22日、美浜原発(福井県美浜町)の敷地内で原発の新増設に向け、地質調査を再開すると発表した。東日本大震災後に原発の新増設に向けた具体的な動きが明らかになるのは初めて。

 森望社長が大阪市内の関電本店で開かれた記者会見で「2011年3月以降見合わせていた美浜原発の後継機設置検討の自主的な現地調査を再開することにした。一方で、本調査の結果のみをもって後継機設置を判断するものではない」と述べた。

 関電は10年に老朽化した美浜原発1号機の後継機設置に向けた地質調査などを始めたが、翌年の東京電力福島第1原発事故を受け中止していた。美浜原発では現在、3号機が稼働し、1、2号機の廃炉が決まっている。

 政府が2月に閣議決定した第7次エネルギー基本計画では、原発について「可能な限り依存度を低減する」との文言を削除。原発回帰の姿勢を鮮明にし、廃炉を決めた原発の敷地内などで次世代炉への建て替えを進める方針を示していた。【妹尾直道】

毎日新聞

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