あえてネットでなく「保険ショップ」 再び市場規模拡大の理由は
保険加入の手段として、保険ショップの利用が定着している。対面で詳しい説明を受けられ、複数の商品を比較・検討できる点が人気で、市場規模は拡大している。
矢野経済研究所の推計によると、2024年度の保険ショップの市場規模は2173億円。前年度から5・3%増え、ピークだった新型コロナウイルス禍前の18年度(2112億円)と同等の水準となっている。資産形成ニーズの高まりを受け、貯蓄性が高い商品が注目されると予想する。
生命保険などはインターネットでも加入できるが、商品設計が複雑で、理解するには金融の知識も必要になるため、消費者にとってハードルが高い。矢野経済研究所の担当者は「来店型の保険ショップの需要は続くだろう」とみている。
どのくらいの人が保険ショップを利用しているのか。ニッセイ基礎研究所の調査(14~24年度)によると、保険加入者で「情報収集のため保険ショップを利用した人」の割合は、15~16年に6・3%に上昇して以降、ほぼ横ばいで推移している。
「保険ショップを利用した目的」について複数回答で尋ねると、24年度は「どのような保険が自分に適しているか教えてもらうため」(54・5%)、「自分に適した保険について提案してもらうため」(47・5%)、「生命保険の仕組みや保険の種類ごとの目的について教えてもらうため」(32・7%)が上位を占めた。
ただ、こうした保険の基礎知識に関わる項目は、10年前の調査と比べるとそれぞれ10ポイント以上減っている。スマートフォンや交流サイト(SNS)が普及し、個人で情報を集める人が増えたためとみられる。
それでも一定の支持がある理由について、ニッセイ基礎研の村松容子主任研究員は「自身の知識が正しいか確認したり、既に加入している保険が適しているか診断してもらったりする場として役割を広げている」と指摘している。【嶋田夕子】
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