フジHD、業績予想を下方修正 営業損益は120億円赤字と発表

2025/07/31 21:27 

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 フジテレビの親会社フジ・メディア・ホールディングス(HD)は31日、2026年3月期連結決算の業績予想を下方修正し、本業のもうけを示す営業損益が120億円の赤字になると発表した。従来予想では25億円の黒字だった。

 フジテレビを巡っては、第三者委員会が元タレントの中居正広氏による同局元アナウンサー女性への性暴力問題を認定した。一連の問題へのフジ側の不適切な対応からCMスポンサーが離れており、広告収入の回復が想定を下回っていることなどが響いた。売上高の見通しは従来予想から144億円減の5466億円とし、放送収入も208億円減の775億円を見込む。系列局の業績悪化も下方修正の理由に挙げた。

 一方、最終(当期)利益は政策保有株の売却益などを見込み、100億円の黒字予想を維持した。

 6月25日の株主総会後に経営陣が刷新されて以降、サントリーHDやトヨタ自動車など大手スポンサーの一部が戻りつつある。ただ、こうした動きはまだ限定的となっている。

 またフジ・メディアHDは、ガバナンス(企業統治)の改善策や今後の成長戦略を盛り込んだ「改革アクションプラン」について、9月末以降をめどに今後の事業構成などを明らかにする方針も示した。

 同時に発表した25年4~6月期連結決算は、営業損益が127億円の赤字(前年同期は65億円の黒字)、最終利益は10億円の黒字(同72億円の黒字)だった。【町野幸】

毎日新聞

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