FRB次期議長、米欧メディアはウォーシュ氏有力視 30日夜にも発表
トランプ米大統領は29日、米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長を米東部時間30日午前(日本時間30日夜~31日未明)に発表すると明らかにした。主要米欧メディアはウォーシュ元FRB理事が指名される見通しだと報じた。
トランプ氏は29日、ワシントンでのイベントで記者団に、新議長は「非常に尊敬され、金融界の誰もが知る人物だ」と表現した。さらに「多くの人が数年前にも適任だったはずだと考えている」と述べた。2017年に現職のパウエル氏が議長に指名された際の有力な対抗馬だったウォーシュ氏を示唆した可能性がある。
これに先立ち、トランプ氏は閣議で、現在の政策金利(3・5~3・75%)が「容認できないほど高い」と改めて不満を示し、世界最低水準に引き下げるべきだと持論を展開した。
中央銀行は経済・物価情勢に合わせ、政策金利を上げ下げしている。利下げは景気低迷や経済悪化懸念の局面で実施するのが一般的だ。米経済は堅調なペースで拡大しているが、トランプ氏はさらに経済を上向かせるため「2%、あるいは3%低くすべきだ」と主張した。
FRBは28日、4会合ぶりに金利据え置きを決めた。これを受け、トランプ氏は29日に自身のソーシャルメディアで、パウエル氏を「愚か者」と呼び、「政策金利を高く維持する理由が全くないのに利下げを拒否した。米国の国家安全保障を傷つけている」などと一方的に非難。「FRBは今すぐ大幅利下げすべきだ」と記した。
パウエル氏の議長の任期は5月に終了する。米メディアによると、後任候補はウォーシュ氏のほか、米資産運用会社幹部のリーダー氏▽ウォラー現FRB理事▽国家経済会議のハセット委員長――に絞り込まれていたとされる。トランプ氏の大幅利下げ圧力にどう対応するか注目される。
ただ、トランプ氏が誰を指名しても、すんなりと就任できるかは不透明だ。FRB議長は連邦議会上院の承認がないと就任できない。米司法当局によるパウエル氏の刑事捜査を受け、与党・共和党の一部議員が承認を拒む意向を示しているため、就任時期が遅れる可能性もある。【ワシントン浅川大樹】
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