コメ小売りまでのコスト5キロ2811円 利益除く「標準的な指標」
JA全農などコメ取引関係者でつくる米穀安定供給確保支援機構(米穀機構)は6日、コメの生産から集荷、卸、小売りまでにかかるコストの標準的な指標を作成したと発表した。最新の統計などを基に算出したところ、今年3月時点で精米5キロあたり2811円(税込み)だった。今回の指標は暫定的なもので、今後正式な指標を作成し、公表する予定。
この金額は生産や集荷など、各段階のコストを積み上げただけのもので利益は含んでいない。コストは人件費や物流費、農機具代、肥料・農薬代など。生産コストは、規模別の作付面積が最も多い階層(1~3ヘクタール未満)を代表的な規模として設定した。
コメの販売価格は5キロ4000円前後で高止まりが続いている。農林水産省が6日に公表した全国のスーパー約1000店で2月23日~3月1日に販売されたコメ5キロ当たりの平均価格(税込み)は4073円だった。前週から45円値下がりしたが、4000円台は26週連続となった。今回のコスト指標の2811円に各段階で適正な利益を加えても、4000円台にはならないとの専門家の見方もあり、3000円台を軸とした適正な価格にどう落ち着かせるかが課題となる。
鈴木憲和農相は米穀機構の発表を受け「コストが明確になることを通じ、生産者の再生産・再投資が可能で、かつ消費者にも理解が得られるような価格水準のもとでコメが持続的に供給されていくことを期待している」とのコメントを出した。
今回の指標は、食品の持続的な供給体制の確保と合理的な取引価格の促進を目指す食料システム法が4月に全面施行されることに伴い発表した。
米穀機構は今後、指標作成団体への認定を求め、申請する。農相から認定されれば、正式に指標を作成する予定。
指標は、農家が再生産可能な利益を確保し、消費者も買いやすいコメの適正価格の形成に向けた重要なデータになる。生産者や業者はコスト転嫁などの取引条件の協議で、合理的な根拠として指標の活用も可能になる。
認定されれば年1回改定し、毎年原則3月にホームページで公表するという。【中津川甫、渡辺暢】
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