政府、クビアカの食害対策費補助へ 世界遺産・吉野山の桜も被害

2026/03/06 16:30 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 桜や梅などの木を食い荒らす特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」による食害が広がる中、政府は2026年度から、桜と梅の観光名所の周辺自治体が負担する対策費用の一部を補助する方針を固めた。

 環境省によると、クビアカの対策に特化した補助制度は初めて。

 クビアカは中国や朝鮮半島などが原産の害虫で、幼虫が桜や梅、桃といったバラ科の樹木の内部を食べることで木を枯死させる。

 昨年11月末までに16都府県で発生し、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に登録された「紀伊山地の霊場と参詣道」に含まれる奈良県吉野町の吉野山の桜でも食害が確認されている。

 補助金の対象は主に、国の天然記念物に指定された桜や梅の近くにある自治体や、観光客が一定数に上る名所がある自治体で、防除や予防にかかった費用を半額まで補助する。

 補助金を運用する環境省は、3月中にも対象となる自治体を募集する方針。

 クビアカ対策には、被害にあった木を伐採し焼却・粉砕して幼虫を駆除する方法や、木に薬剤を注入する方法などがある。

 伐採や焼却・粉砕には1本当たり数十万円の費用がかかり、被害を受ける自治体から支援の要望が出ていたという。

 クビアカは輸入資材などに付着して国内に侵入したとみられている。

 被害は12年に愛知県内の桜で初めて確認され、25年11月末までに関東や中部、関西、四国の16都府県に広がっている。

 18年には外来生物法に基づく「特定外来生物」に指定され、飼育や輸入、販売、譲渡などが禁止された。【岡田英】

毎日新聞

社会

社会一覧>