鈴木農相、備蓄米21万トン買い戻し表明 「供給量は十分確保」
鈴木憲和農相は1日の閣議後記者会見で、2025年に放出した政府備蓄米計59万トンのうち、21万トンの買い戻しをすると表明した。市場にコメが余っていることに加え、今後収穫を迎える26年産新米の作柄も問題ない見通しだったことを受けたもの。買い戻しは食糧安全保障の観点からだが、下落傾向にあるコメの販売価格を支える狙いもあるとみられる。
これまで農林水産省は、8月時点の26年産米の作柄を踏まえ、買い戻しの量や時期などを判断するとしてきた。
8月31日に公表した主食用米の作柄見通しでは、直近5年のうち、最高と最低を除いた3年分の平均値と比較し、「やや上回る」が24道府県、「平均並み」が19都県だった。1日の会見で鈴木農相は「米の供給量は十分に確保されることが確認された」と説明した。
買い戻すコメは25年産になる見込み。2日に開く同省の審議会部会の了承が得られれば、9月中に手続きを開始する。その後、全国農業協同組合連合会(JA全農)など集荷業者との随意契約に移行したい考え。
コメの品薄や価格高騰など「令和の米騒動」を受け、農水省は25年に備蓄米計59万トンを放出した。100万トンが適正とされる備蓄量は現在、32万トンにとどまっている。
今回の21万トンの買い戻しのほか、すでに26年産米21万トンについて買い入れの入札を実施している。その一方、現在備蓄している20年産の15万トンは、規定の5年を経過し、長期間の保管となるため、今後、飼料用などで販売する必要がある。一連の買い戻しや販売が進めば、備蓄量は60万トン弱になる見通しだ。
鈴木農相は「計画的に買い戻しを行うことで、コメの市場全体に与える影響がないように、よく考えながら適切に進めさせていただきたい」と話した。【鶴見泰寿】
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