堤真一×山田裕貴、映画『木の上の軍隊』完成に自信「リアルなものが見られた」 主題歌は伊江島…

2025/05/02 07:23 

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堤真一×山田裕貴、映画『木の上の軍隊』6月13日より沖縄にて先行公開、7月25日より全国公開(C)2025「木の上の軍隊」製作委員会

 俳優の堤真一と山田裕貴がダブル主演する映画『木の上の軍隊』(6月13日より沖縄にて先行公開、7月25日より全国公開)の第2弾予告編が解禁となった。

【動画】映画『木の上の軍隊』Anlyによる主題歌入り第2弾予告編

 1945年、沖縄県伊江島で激しい攻防戦が展開される中、2人の日本兵が木の上に身を潜め、終戦を知らずに2年もの間生き延びた――そんな衝撃の実話から着想を得た作家・井上ひさしが原案を遺し、こまつ座にて上演された同名舞台を映画化。

 物語の舞台は、戦況が悪化の一途をたどる太平洋戦争末期の沖縄県伊江島。島に上陸した米軍の銃撃から逃れ、命からがら身を潜めたガジュマルの木の上で、終戦を知らず2年もの間生き抜いた2人の兵士。味方の援軍が来るまで待機を決め、木の上での生活が続く中、2人が直面したのは極限状態の中で“生き抜く”ということだった。

 まわりに他の生存者はなく、たった2人で樹上の生活を送ることになった堤演じる上官・山下と、山田演じる新兵・安慶名(あげな)。周囲にアメリカの陣地が広がっていく中、2人は飢えに苦しみながらも、食糧となるもの探し命をつなぎ、日本軍の勝利を信じていた。

 そんな生活が長期化、戦いの終わりが見えない日々が続き、安慶名は「島は元には戻らないと思う…でも僕の帰る場所はここしかない」と戦地となってしまった故郷への想いを吐露する。そんな安慶名に山下も「どの面下げて帰れっていうんだ!部下もみんな死んだんだぞ!」と苦しい感情をぶちまける。長きにわたり“生きる”ことに葛藤する2人が、必死に戦い続けたものとは――。

 今回の予告映像で解禁となった主題歌は、伊江島で生まれ育ったシンガーソングライター・Anlyが奏でる楽曲「ニヌファブシ」。「私の今までのキャリアは、"『木の上の軍隊』の主題歌を書く"という使命につながっていたのだと思います」と並々ならぬ想いで書き下ろした。沖縄の言葉で“北極星”を表す「ニヌファブシ」というタイトルの通り、人間の生きる希望をそっと照らし導いてくれるような楽曲となっている。

 さらに、完成した本作を見た堤と山田からコメントが到着。堤は「あまり冷静に観ることができなかったけれど、自分たちが演じたにも関わらず、リアルに感じることができ、リアルなものが見られた」と語り、山田も「『生きよう』『明日も頑張ろう』と思える映画になったと思う」と本作への自信をのぞかせた。

 そして、「沖縄の悲惨な戦争の物語ではあるけれど、2人の生き方の違いが、ひとつの“生きる”という方向に向いていく。もう戦争を経験している方はほとんどいないけれど、それを伝えていかなければいけないものとして観てもらいたい」(堤)、「子どもから大人まで観られる作品になっているので、家族や友達と観て、『生きてる』って素晴らしいことなんだよという話をしながら、一度過去に何があったかを見つめてみる、そういうことが出来る作品になったと思う」(山田)と、後世に語り継ぎたい作品であることを熱く語った。

■主題歌:Anlyのコメント

 私の今までのキャリアは、"『木の上の軍隊』の主題歌を書く"という使命につながっていたのだと思います。

 私は伊江島に生まれ育ちました。穏やかな島の風景の端々に影を感じるときがあります。戦争の傷跡は人の心、自然、建造物、あらゆる所に80年経った今も残っています。それらは命がつながれた奇跡と家族への感謝も思い出させます。

 今回の楽曲制作では相手を理解しようとする姿勢や、共に考える仲間がいるから様々な視点で物事を捉えることができることを学びました。それは平和への一歩だと思いました。

 ニーバンガジュマルは、映画を通して多くの人の心の中で枯れることなく想いを守り続けていくでしょう。いつも同じ場所にある北極星のように、平和への想いを胸に灯し、私は歌い続けます。


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